今回は連動しやすくするための腕の動かし方について書いていきます。
例として、腕を前に伸ばした状態から回転させて
手のひらを上に向けたり下に向けたりする動作(以降回旋と表記します)で説明します。
画像にすると下記のような感じです。
この動作を3段階で説明します。
1.前腕の回内・回外
前腕’(肘から先)だけで手のひらを回旋させる動きです。
こちらは前腕部の中にある2本の骨(橈骨と尺骨)を使用して実施します。
2.上腕ごと回転させる
こちらは肩から回旋します。
1との差分について、
1では肘は動きませんでしたが
2では肘も回旋します。
関節の動きとしては、肩の内旋・外旋になるのではないかと思います。
3.肩甲骨の上方回旋・下方回旋
こちらは肩甲骨ごと回旋させます。
画像にすると下記青線の動きで手のひらを動かす感じです。
これについてはいきなりやろうとしても、
肩甲骨を普段からあまり動かしていないとできない可能性があります。
その場合は2の上腕ごと回旋させる動きを練習し、
ある程度肩回りの筋肉が動くようになってから試していただければと思います。
全体としては1→2→3と段階が上がるほど動かすポイント(力点)が手のひら(作用点)から遠ざかり、
身体の中心(丹田)に近づいていくようにしています。
このことで腕の回旋動作で使用する筋肉の種類が増えると思います。
そして、力点と作用点の間にある筋肉が邪魔しないようにする、
というのが身体の連動だと考えています。
途中の筋肉に余計な力が入った場合や、逆に何も力を出さない場合も
力点からの力が作用点にうまく伝わらなくなるので、
この辺りは慣れが必要だと思います。
そしてこの力の使い方を「脱力」と呼ぶのではないかと推測しています。
以上です。読んでいただきありがとうございました。
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